『MTL勉強会「UX Sketch」vol.7』に行ってきた
Media Technology Labにて開催されたUX系の勉強会に行ってきました。
今回のテーマとして「UXと事業計画」が掲げられており、
についてのお話が聞けました。
以下内容と感想です。
AWA
目指すべきところとそのPoint
- ワクワクするリコメンドの精度
- おしゃれなデザインと初心者でも感覚的に使いやすいUI/UX
- ストレスフリーのクイックな反応と音質
1. リコメンドの精度
- 自分向けじゃないと主されたら終了
- 特定の感性のみで楽曲を表示しない
- 音楽は人それぞれ独特の世界観を作りやすい
2. おしゃれさと使いやすさ
- 現実世界にある動き(ギャップレス)
- 伸びる表現はしない
- 前後関係を表現
- 位置関係の統一
- 動きとスワイプの速度を連動
- 要素を遷移に合わせてアニメーションさせる
- プラットフォームの標準に準ずる
- Apple Music / Google Play Music の挙動に合わせる
- サービス内の要素に統一詠を落たせる
- 同じ要素の形は同じ
- 色も統一
- ヘッダーもページの役割にあわせて色・フォントを使い分ける
3. ストレスフリー
ユーザーの行動を阻害しない
与える体験
- 音楽を聞く、に直結したアクションが最上級
- 人それぞれの世界観があり、フラットに
まとめ
- 押し引きをシンプルに、メリハリつける
- サービス側のエゴの排除
- 表面のダサさはコンテンツの印象にも影響する
質疑応答
主観の排除は?
- アメリカ、イギリスのAppStoreのおすすめアプリを片っ端から使ってみる。
ビジネスプランとして、ターゲットはどこ?デザインの焦点はそこにあてた?
- メインターゲットは全員(世界中の人)であり、メインターゲットはいない。
- だからこそ、今日話し合ったような内容を通して、誰が使ってもわかりやすいようにするというのが結論。
感想
実際に使ったことのないアプリだったのですが、なんとなく「かっこいい!いけている!」プロダクトだという認識はありました。その感覚がどのようにして創り出されていたのか、ちょっとわかったような気がします。
自分がダサいと思うものはダサい、というわかりやすい軸を指標にしつつ、コンセプトとしては非常に現実的に実世界から漏れないように注意が払ってあるものでした。
事業計画的な観点で考えると、音楽と言うもののイメージが人それぞれで異なることに対し、どうそれを許容するデザインをつくるか。というものがキーであったのでしょう。
ちなみに、内容についてはこちらを参照するとより知れるかもしれません。
BrainWars/BrainDots
デザインとは
- 装飾でない
- コンセプトを磨くこと
編集業界にいた時、先輩に言われたこと
- 徹底的なリサーチ
- 企画は3行
- 企画は100本ノック
ITでは?
- 類似サービスの研究
- 人目でわかるデザイン
- デザイン案は100本ノック
方針
- シンプルなフラットデザイン
- 直感的に老若男女が楽しめる
- 非言語化で翻訳コストカット
まとめ
- コンセプトが強いほどいいUX/UIが導かれる
質疑応答
-ローカライズはどこまで? - 殆ど無い。絵で表現してしまう。ピクトグラムとかそういう考え方。
感想
世界に脳トレアプリを打ち出したいけど、翻訳とかにリソースを避けないので非言語化を徹底した。というこここそ、事業計画とUXの交差点であったのだろうと思いました。
具体的な方策は一切示されていなかったですが(終始両アプリの宣伝でした)、言語の壁を取り払うことで世界をマーケットに出来るんだという実例を目の当たりにできました。
世界にユーザーをもつ日本製のアプリを知らなかったので、嬉しく思いました。
くらしの基本
ユーザーの気持ちがわからない問題
スタッフかつヘビーユーザーという存在
- 異質な存在
- 仮設「ヘビーユーザになればユーザーファーストな開発ができる」
カッコイイデザインにしない理由
- 100年価値のあるアーカイブにしたい
- 最新のウェブデザインはすぐ廃れる
- カコイイデザインは、親しみづらい印象を受けう人がいる
気をつけていること
- 自分が素敵と思った瞬間を伝える
- ユーザーに楽しさを疑似体験してもらう
まとめ
- ユーザーファーストを追求することで、デザインも経営も確度の高い判断ができる
- ユーザーの楽しみを増やすために、まず自分たちが楽しむこと
質疑応答
- デザイナーをしながらエンジニアリングの知識をどうやって得たか
- 実務を通してやってみた。コードレビューの文化がその土壌をつくってくれている。
- クックパッド本体とのデザインやターゲットが違うと思う。どういう相乗効果が?
- ユーザー向けの効果:クックパッドの物足りなさを埋める。
- 社内向けの効果:社内でコンテンツをつくる文化により、会社の「できる」意識をもたせる。
感想
お話の中で、「〜〜〜問題」というタイトルを掲げており、そのやわらかさに一目惚れしました。いつか人前に立つ際は真似したいと思います。
どうやったらユーザーのことが理解できるか、という悩みに対し出した仮定「ヘビーユーザになってみる」に至るは非常に納得ができ、一方で当たり前のように思えました。
しかし、この方のすごいのはそれを「体現」したことだと思います。3ヶ月間毎日クックパッドに投稿をし、料理の楽しみを知り、ユーザーの気持ちを得て行ったそうで、その覚悟は本当に恐れ入るばかりです。。。
どうやったらより良くなるか、を今後考えるとき、その悩みを切り開いてくれそうなアイディアを得たような気がします。